今日は耳血種でした

今日の診察室

耳血種という病気があります。耳の内側が内出血を起こして、耳が腫れます。外耳炎のある子に見られます。痒いので後ろ足でガリガリと掻いたり、ぶるぶると頭を振って、どこかにぶつけることが原因になります。腫れが大きい時は、当院では、メスで少し切開して、排液させて、中にお薬を注入しますが、また膨れてくることも多く、腫れが小さい時や、再発した時は、切開しないで、お薬を処方します。

今日のワンコは、パンパンに腫れていたので切開することにしました。ここで大切なことは、飼い主さんに、切ったら「ピュ~」って大出血しますよ。って言っておくことです。溜まっているのは、漿液と混ざった血液ですから、薄めた血液みたいなものですが、一般の人が見たら、血液そのものですし、一瞬で小さな切開ですから、無麻酔で処置しますから、ワンコは頭を振り回すし、そこら中に血が飛び散るし、人手の少ない病院ですから、飼い主さんにも押さえてもらわないといけないし・・。

吹き出す血液をタオルで押さえて、飛び散らないようにして、耳を圧迫して、できるだけ血液を出して、薬を注入して終了です。飼い主さんは若い女性の方でしたが、事前に説明していたので、少し顔がこわばっていましたが、頑張って、ワンコを押さえていてくれましたよ。

写真は、今日のワンコじゃありませんけど、耳が腫れているのが分かりますか?