15歳の小型犬の抜歯をしました

くしゃみを頻繁にして、時々、鼻血も出るということで、15歳のMDが来院しました。子犬の頃から診てる子です。かなり歯周炎が進んでいるので、「多分、犬歯の歯根炎からきてるだろう」ということで、歯周炎の内服薬を処方してましたが、根本的に治すには、抜歯しかないので、飼い主の方のご希望もあり、麻酔をかけて、歯の治療をすることにしました。

処置当日、血液検査をすると、腎臓の機能がおちているのが分かりました。麻酔で、血液の循環を落とすと、腎臓を流れる血液量が減って、腎機能が悪化することがあるので、中止にしました。その後、腎臓の治療をしてましたが、少し改善してきたので、再度チャレンジすることになりました。

早めに来院していただいて、麻酔前に十分に点滴をしてから、処置に入りました。幸い、腎機能も悪化することなく、順調に麻酔も覚めて、夕方、帰宅しました。悪い歯はすべて抜きましたから、これで、一連の症状からは解放されるでしょう。上顎の奥歯の歯根炎では、目の下がはれることがあり、犬歯の歯根炎では、くしゃみ、ドロリとした鼻汁や出血が主な症状です。