「昨日散歩から帰って与えた食事を全部吐いてしまって、それから元気がありません。夜中にも何度か吐いたみたいです。散歩から帰るとき、口の周りに砂がついてましたから、すこし食べたのかも?」と小型犬が来院しました。
発病が急なので、何か異物を食べたのかも?と思い、お尋ねすると、タオルるやボールなどの異物を食べる癖はないそうです。エコーでお腹の中を見ると、何か硬いものがあるみたいです。見た感じでは、コロンと丸い石みたいな感じではありませんが、何かあります。
レントゲンを撮ると、腸の中に砂が一杯溜まってました。ベンチの下から、砂を口の周りにつけてでてきたそうですから、退屈して、飼い主を待ってる間、ムシャムシャ食べてしまったのでしょう。
砂はすでに大腸にまで行ってるみたいだから、明日か明後日には便に混ざって出てくるでしょう。
散歩中に砂を食べる→その後夕食を食べるけど、小腸に砂が溜まってるから全部吐く→気分が悪いから元気がない→砂が小腸から大腸に移動する→吐き気がおさまるが、まだ本調子ではない。という流れですね。
この仕事をしてると、犯人を見つける刑事みたいな気分になります。経時的に飼い主の方から話を聞いて、この子に起きていることを推測しながら、犯人を突き止めます(笑