3日前から急に元気がなくなりました

今日の診察室

ということで、10歳のメスの超小型犬(体重1.6kg)が来院しました。未避妊犬なので、まず最初にエコーでお腹の中を見ると、液体が溜まってパンパンに腫れた子宮がみえました。「子宮蓄膿症」です。この病気には開放型と閉塞型がありますが、この子は閉塞型で、外見上は何も異常ありません。

開放型よりも閉塞型の方が、たちが悪く、診断がついたら、早く手術で子宮と卵巣を取り出すのがセオリーなんですが、血液検査では血糖値がとても下がっていて、日ごろからあまり食べない子で、かなり痩せてました。「手術に耐えれるだろうか?」

しかし、この病気、手術以外には助ける方法はありません。飼い主の方には、術中や術後に亡くなることもあることを承諾してもらって、来院は昨日の午後でしたけど、夜に手術しすることにしました。

写真は、翌日のワンショットです。まだ、ションボリしてますが、容態は安定してるので、大丈夫でしょう。この小さな体で良く頑張ってくれました。取り出した子宮は、膿でパンパンに膨らんでいて、子宮の壁も薄く、ペラペラになってました。これがお腹の中で敗れたらアウトでした。ぎりぎりセーフでした。