10歳くらいの小型犬です。歯石の付着で歯周炎がかなり進んでいました。口から、膿が混ざったよだれが出るので、口の周りの毛も変色していました。飼い主の方からのご相談もあって、麻酔をかけて、歯石を除去して、歯周炎の進んでいる歯は抜くことにしました。抜くといっても、すでに歯がぐらついていますから、少しの力で引っ張ると抜けてしまします。どんどん抜いて、大きく穴が開いた歯茎は縫合します。
処置を終えて1時間くらいして見に行くと口の周りが血だらけになっています。通常ですと、少しの出血は自然に止まるので、あまり気にしていませんが、今日のワンコは血の止まり具合が悪いようです。再び麻酔で眠らせてしっかり縫合して、止血しました。いつもでしたら、夕方帰りますが、今日のワンコは一晩当院で様子をみることにしました。
今日のワンコは歯肉の炎症がひどかったので、血の止まりが悪かったのかもしれません。写真は抜歯した歯です。色の変わっている部分が、歯石が付着して歯周炎が起きているところです。今日の処置で、口の中の衛生環境が格段に良くなりました。今後の、この子の健康度も(心臓病や腎臓病の予防)にも貢献するでしょうね。