ということで、午後3時過ぎに小型犬を連れた女性の方が来院しました。その日の午後は、手術が長引いたので、私はまだ手術中でした。当院は、ワンフロア―で診療してますから、手術台と受付はすぐそばです。
皮膚を縫いながら、「いつ食べました?、かかりつけは?」と尋ねます。食べたのは先ほどで、かかりつけの病院は休診日だそうです。手術は後30分ほどで終わりそうと話すと、待つということです。手術を終えて、玉ねぎワンコを入れて、吐かせるお薬を注射すると、間もなく吐きました。吐いた物の中には、美味しそうな臭いがする食物の中に、玉ねぎやらお肉やら・・。
玉ねぎ中毒は、小型犬で玉ねぎを四分の一ほど食べると、危険です。当院でも、過去に、ハンバーグの種、すき焼きなどを食べて、中毒を起こしたワンコを診たことがあります。中毒の主症状は「貧血」です。食べた翌日に発症することが多いようです。今日のワンコも、吐いたものを見ると、危険な量でした。
吐き出して、良かった、良かった、なんて言いながら、手をみると、あらま、血だらけだわ!!手袋は外しましたが、すぐに次の処置に入ったので、処置前に洗ってませんでした。手術用のヘッドランプに術衣、手は血だらけ、床には、吐いたものや、血液が付着したガーゼや、なんやらかんやら・・、なんか、すごいことになってます。