乳腺に1センチ位の腫瘍があるワンコ、良性っぽいのですが、飼い主の方は手術を希望されてます。手術も短時間でおわりそうで、ワンコも元気なので、手術する方向でお話を進めましたが、聴診してみると左右から強めの心雑音が聞こえます。
「興奮した時に咳は出ませんか?、散歩の途中で歩行が遅くなることはありませんか?」などお尋ねしますが、そんなことはなく、心臓が悪いなんて、初めて言われたということです。術前にレントゲンを撮ると、やはり心肥大がみられます。「う~ん、どうしようかなぁ~、命がけでやらないといけない手術ではないし・・」飼い主の方に、さらに日常生活の様子を聞くと、普通にボール投げ遊びもするし、いつまでも飽きることなく続け、飼い主の方がなげるのに疲れるそうです。
飼い主の方は手術するおつもりで来院されているし、心臓が悪いと言っても、あまりピンと来てないみたいだったから、麻酔をかける前に十分に酸素を吸わせて、手術することにしました。
心配しましたが、導入も、覚醒も、健康な若いワンコと変わらない感じで、予定通り手術を終えました。色々検査をするけど、やはり、日常生活の状態を把握することが大切ですね。このワンコ、この心臓の状態が普通だったのかな?