1歳位の若いオス猫が来院しました。「今朝から、何度もトイレに入ってるけど、オシッコが出てないみたいです」、細かい砂が詰まっておこるオス猫の尿道閉塞は、中年以降で、太り気味の子が多いのですが、1歳未満の子で見ることは稀です。「多分、膀胱炎で頻尿になってるんだろうな」と思いながら、お腹を触ってみると、中途半端に膨らんだ膀胱があります。
尿道閉塞の時は、パンパンに膨らんだ膀胱を触知しますし、単純な膀胱炎で頻尿になっている時は、膀胱は触れません。今日の猫は悩ましいところですが、明日以降、連休で、閉塞をおこしていたらマズいので、お預かりして、麻酔で眠らせてから、尿道からカテーテルを入れてみることにしました。
カテーテルは比較的スムースに:入ったのですが、吸いだした尿を見ると、尿中に細かい砂が入ってましたから、膀胱の中を何回か生理食塩水で洗って、砂を洗い出しました。やはり、尿道閉塞を起こしかけていたんですね。飼い主の方が早めに気づいて来院してくれて、良かったです。尿の状態も血液検査の結果も良かったので、帰れますけど、連休明けまで様子を見てたら、大ごとになってました。
写真は、洗いだした砂です。この子は膀胱内に砂が溜まりやすい体質なんでしょう。これからは、予防する食事を与えないといけませんね。